4月の営業のお知らせ

28 3月 2011

4月4日(月)は臨時休業、4月9日(土)は貸し切り営業となります。

日本酒の会への出席のため、4月4日(月)は臨時休業させていただきます。
4月9日(土)は貸し切り営業のため通常営業はいたしません。宜しくお願いいたします。

4月の店休日は、4日(月)、5日(火)、9日(土)、11日(月)、12日(火)、
19日(火)、25日(月)、26日(火)となります。

店は無事です。皆様のご無事をお祈りしております

13 3月 2011

未曾有の地震が起きました。皆様の職場やご自宅、ご家族はご無事でしょうか? 被害に遭われた方に
心よりお見舞い申し上げます。

当店は幸いにも酒ビンや食器が奇跡的に1つも割れることなく、体も無事です。古い酒屋の棚は
ビンの首のところが引っ掛かるような設計になっており、今回の揺れにも耐えられました。
先人の知恵と工夫に感謝です。

店は土曜日から営業を初めましたが、ご近所の方などが心配してご来店くださいました。
お互いの無事を喜ぶとともに、皆様のお心遣いに元気をいただきました。

とはいえ、テレビで宮城県や岩手県などの惨状を見ると心が痛みます。まだ詳細はわかりませんが、
酒蔵も相当の被害を受けているようです。小さな店に何ができるというわけではありませんが、
取り急ぎ今日からお酒の売り上げの1割をプールし、義援金として送ることにしました。

今は一刻も早く被害の実態が明らかになり、救援や復興に向けて動き出すことを祈るばかりです。
東京もまだ余震が続いていますが、皆様も細心の注意を払って生活してください。
落ち着かれましたら元気なお姿をお見せいただければ嬉しく思います。

3月の営業のお知らせ

21 2月 2011

日本酒の会への出席のため、3月2日(水)と25日(金)は臨時休業させていただきます。

3月の店休日は、1日(火)、2日(水)、8日(火)、14日(月)、15日(火)、22日(火)、
25日(金)、28日(月)、29日(火)となります。何卒よろしくお願いいたします。

飲食業の先輩方に多くを学びました

15 2月 2011

土日は3時から営業している当店には、土日が定休日の飲食店の方々がよく訪ねてこられます。
先日の日曜日も同業者の方々が3組ほど来店されました。しかも連休とあってか、遠方から
はるばる足を運ばれた方も。

お一人は九州から。福岡で7年ほど前から「缶詰バー」を経営されている方で、年齢は私の1つ下。
脱サラで店を始めたところまで一緒です。店は昭和レトロな雰囲気で、全国から集めた500種類もの
缶詰とカップ酒がウリだそうです。東京には全国の自治体が運営するアンテナショップがたくさん
あるので、変わり種の地場缶詰を探すのには好都合だとか。この日も缶詰やカップ酒をたくさん
仕入れた帰りに当店に寄ってくださいました。

今でこそ昭和レトロを売り物にする店はたくさんありますが、開店当時はまだ珍しく「半年ほどは
お客がほとんどなく、店で読書ばかりしてたましたね」と笑っていました。それでも福岡の天神と
いう飲食の激戦地で7年も店を続けてこれたのは、苦しくても店のコンセプトを曲げずに愚直に
日々の努力を続けてきたからだとか。年齢や開店の経緯が我が身に近いこともあって、うなづく
ことが多い話でした。

もうお一人は広島から。和食中心の居酒屋を2店経営されている一見コワモテ風の(失礼)オーナー
さんです。私が以前編集長をしていた飲食店経営雑誌の熱心な読者で、毎週ネットで書いていた
コラムも愛読されていたとか。知り合いの酒販店の方から「元編集長の店」と聞いて来店されたと
おっしゃるので、一気に緊張がピークに。「書いてることとやってることが全然違う!」と怒られるん
じゃないかとビクビクでした。

実際は外観に似つかず(失礼)優しい方で安心しましたが、飲食に対する思いは人一倍強く、お客様を
とことん大事にする気持ちや、徹底して店を清潔に保つ必要性などを熱く語られ、身が引き締まる
思いでした。特に印象に残った話を1つ。

ある常連さんが大切な家族の記念日にどうしてもその店でお祝いをしたいと電話をかけてきたの
ですが、あいにくその日は予約で超満席状態。泣く泣く断ったそうです。ところが、1組の予約客が
連絡もなしにドタキャンしたのです。ぽっかりと空いた席を見て、「あのお客様に入っていただけた
じゃないか!」と頭に血が上ったオーナーはドタキャンした相手にすぐに電話をかけ、「あなたの
行動は店だけでなく多くのお客様にも迷惑をかけるんだ」と滔々と諭したそうです。

当店でも何回かドタキャンの経験があり、その時の気持ちを思い出しました。「世間的に飲食業は
まだ水商売と呼ばれて見下す風潮があるのが残念」と悔しそうに語るオーナーの切実な思いが身に
迫りました。

もう1組の方々は、東京・北千住で酒徒なら誰しも店名を聞くと「ああ、あの店ね」と思い当たる
老舗店の大将と若大将、孫娘夫婦といったグループ。煮込みで有名な店と言えば思い当たる方も多い
でしょう。齢80を超す大将は、ただ座っているだけで漂う風格が違います。「お店は何年になるん
ですか?」という私の寝ぼけた質問に、「130年」と平然と答える姿に神々しささえ感じました。

開店から1年も経たずおむつを外せない我々はただこうべを垂れるばかり。先客との入れ替えが
うまくいかずにお待たせしたり、狭い補助席にお座りいただいたりといった失礼の数々もあって
冷や汗三斗の思いでしたが、最後まで優しいまなざしを注いでくださったのが救いでした。

そう。本当の大人物とは決していばったりせず、どんな人間にも謙虚であるもの。そんなことを
再認識させられました。

「アル添」は悪なのでしょうか?

7 2月 2011

最近急に春めいてきたとはいえ、店ではお燗を頼まれる方がたくさんいます。少し熟成させた
純米酒をあっためて飲むと何ともいえず幸せな気分になります。そういう境地にはまって
逃れられなくなってしまったのか、最初から最後まで純米酒で通すお客様も少なくありません。

あるお店でこういうお客の話も聞きました。入店するなり「俺は純米酒しか飲まないんだけど、
純米酒は置いてる?」と聞いて、無いと知るなり踵を返して帰ってしまったそうです。そういう
“純米原理主義者”と呼べそうな人がいるのも確かで、昨日はそういう話からお客様と「アル添」に
ついて議論になりました。

大阪から上京する度に店に寄ってくださる若いお客様は「僕は吟醸でも本醸造でもこだわらず色んな
お酒を飲んでみたいので、アルコール添加にはこだわりませんよ」と言い、別の年配のお客様は
「アル添してる酒は何か悪酔いしそうなので、できるだけ純米酒を頼むようにしてるよ」と言います。
近所のワインバーの経営者は「日本酒のアルコール添加は酒質を高める目的もあり、ワインには無い
誇るべき技術」とアル添をむしろ支持する意見を述べました。

私自身はアル添であろうとなかろうと美味しいお酒だったら飲みたいと思う質なので、それほど
こだわりません。地方の居酒屋で普通酒しか置いてなくてもそれはそれで楽しめる単なる
飲ん兵衛です。日本酒へのアルコール添加は、戦時中に酒税をきっちり徴収するために腐造を防ぎ
石高を増やす特効策として広がったといいますが、実際のところそうした戦時体制の遺物である
「三増酒(アルコールで量を3倍に膨らませたような酒)」などは今ではほとんど見かけなく
なっています。

出来のいい吟醸酒や本醸造酒は、香りを高めキレを生み出すためにほんの少しアルコールを加える
だけで、どぼどぼとアルコールを加えるイメージとはほど遠いものです。「アル添酒は悪酔いする」
という話は昔に質の悪い安酒を飲んで痛い目に遭ったトラウマか、「ワインには酸化防止剤が入って
いるから悪酔いする」といった類いの間違った常識の1つだと思っています。

当店にあるお酒は8割方が純米酒なのも確かですが、美味しい吟醸酒や本醸造酒なども置いて
いますので是非お試しを。日本酒の世界の奥行きの深さを感じていただけると思います。

2月の営業のお知らせ

31 1月 2011

2月は各蔵とも酒造り真っ盛り。極寒の中でいいお酒を造ろうと頑張っています。我々もそうした
蔵元訪問や利き酒会出席のため、2月は少々多くの臨時休業をいただきます。ご了承ください。

定休日となっている毎週火曜日と第2・第4月曜日のほか、18日(金)と26日(土)〜28日(月)を
臨時休業といたします。したがいまして、2月の休業日は1日(火)、7日(月)、8日(火)、
15日(火)、18日(金)、21日(月)、22日(火)、26日(土)、27日(日)、28日(月)
となります。勝手ながらどうぞ宜しくお願いいたします。

街の誇りと思われる店が目標です

25 1月 2011

2011年が幕を開けてはや一月近く。年末から年初にかけて雑誌やテレビで紹介された影響もあってか
多くのお客様にご来店いただき、おかげさまで順調なスタートを切ることができました。この場を
借りて感謝申し上げます。

雑誌の取材記者をしていた頃、延べ1000人以上の経営者にお会いして話を聞く機会がありました。
ある中小企業の社長さんに「会社を長続きさせるコツは何ですか?」という質問をした時、こんな
答えが返ってきました。

「まずは、地域や取引先に『無くなると困る』と思われる会社になること」。
「そして、その次に『この会社があることが地域や業界の誇り』と思ってもらえる会社になること」
「そういう会社になれば、絶対潰れることはないよ」

自分で店を始める前、近所に短期間でころころ店が入れ替わる物件がありました。昨日までラーメン店
だったのが、気がついたら焼肉店に替わっているといった次第で、3カ月も続けば長持ちしたなと思う
ほどでした。そうなるとお客も疑心暗鬼になるというか「通って常連になろう」という気になれません。無くなっても他に代わりがいくらでもある存在では長続きしない。今になって社長のその言葉を
ちょくちょく思い出すようになりました。

開店当初、地元のお客様に「何でこんな場所に店を出したの?」とよく聞かれました。今は「この街に
来てもらってありがとう」と言われたり、「近所に話題になる店があって嬉しい」と雑誌に紹介された
ことを一緒に喜んでくださるお客様もいらっしゃいます。

まだ1歳にも満たないヒヨッコの我々には面映いばかりですが、少しは地域の方々にも認めてもらえる
店になりつつあるのかなと、日々の励みにしています。「この店があることがウチの街の誇り」。
いつかそう思ってもらえるようになれるよう、壮大な目標に向かって一歩一歩進んでいきたいと
思います。

今年から始めた「奈良萬飲み比べ」「にごり新酒」「“美人”新酒(「南部美人」や「東洋美人」
等)」といった利き酒セットも好評です。春からは銘柄に「梅」や「桜」が付いた「梅セット」
「桜セット」ななども始める予定ですので是非お試しください。 色々様々に試行錯誤しながら
日本酒業界にとっても 「無くてはならない」と思われる店を目指したいと思っています。

1月の営業のお知らせ

3 1月 2011

新年は5日(水)から営業を開始します。1月の定休日は、10日(月)、11日(火)、
18日(火)、24日(月)、25日(火)となります。

ご来店いただいた方に静岡の銘酒「富士山」の一斗樽酒をサービスいたします。
なくなり次第終了しますので、お早めにお越しいただければ幸いです。

 

この1年、本当にありがとうございました

27 12月 2010

いよいよ2010年もあと数日で終わりを告げますが、酒庵酔香は昨日26日をもって今年の営業を全て
終えました。誠に勝手ながら12月27日から1月4日まで少し長めのお休みをいただきます。

思えば1年前の私はサラリーマンでした。1年後の今日、全く異なる環境で年末年始を迎えることに
なりました。想像の範囲内だったことも想定外だったことも含め、本当に色々なことがありました。
開店からしばらくは手と足と頭がバラバラで何をやっているのか分からない状態。オーダー忘れや
取り違えはもちろん、燗をつけっぱなしのまま忘れて“超飛び切り燗”にしてしまったり…。

料理メニューも女将と2人で相談しながら決めるのですが、ちゃんと料理の修業をしていない
悲しさで思ったような味が作り出せず、たった1日で消えていった幻のメニューもあります。
“試食”を強制してしまったお客様に改めてお詫び申し上げます。今もまだ失敗ばかり重ねて
ますが、心の広いお客様に支えられながら曲がりなりにも年越しの節目を迎えられる幸せを
かみしめております。

昨年までの自分たちと違うことがもう1つ。会社に「出勤」することがなくなり、電車などに
乗る機会もめっきり減りました。たまの休日に電車に乗って出掛けると、連れ合いが乗り物
酔いをする始末(笑)。隅田川を越えて地元に帰ってくるとほっとする自分に苦笑しています。
スーツを着る機会もなくなり、ネクタイの締め方も忘れかけています。そうしたちょっとした
変化に月日の流れを実感させられます。

ちなみに、1月1日の夜9時からテレビ東京で「アド街ック天国」の正月特番の放映があります。
当店も紹介される予定ですので、お屠蘇でも飲みながらでもご覧ください。なお、来年の
営業開始日の1月5日(水)からは静岡の銘酒「富士山」の一斗樽を開けて振る舞い酒を
サービスいたします。なくなり 次第終了しますので是非お試しください。お待ちしています。

『東京人』の表紙に載りました

7 12月 2010
12月3日発売の雑誌『東京人』の表紙に当店の夜の外観を載せていただきました。以前勤めていた
雑誌社では、表紙を決めるのに5〜6パターンの候補を用意し、編集長やデスク、担当記者などが
集まって数時間かけて議論していました。それだけに雑誌の顔となる表紙には特別な思い入れが
あり、今回の“幸運”を素直に喜んでいます。

その効果もあってか、昨日は予約が1件も入っていなかったにもかかわらず、開店前からお客様が
外で待っているという椿事が発生。あれよあれよという間に席が埋まってしまいました。
「福顔の女将に会いにきたのよ(『東京人』の本文参照)」 という連れ合いの戯れ言はともかく、
新しいお客様に東京スカイツリーや押上の魅力を知っていただく良い機会だと捉え、わざわざ
足を運んでいただいた方々を失望させないよう頑張りたいと思います。

とはいえ、マスメディアの怖さもよく知っているつもりです。一見客があらかた帰られた後、
会社帰りの 地元の若いお客様がぽつぽつと入られ、閉店まで日本酒の魅力や地域の活性化策
などの四方山話で盛り上がりました。 長い目で見た時に、こうした地元客こそ店を支えて
くれるんだということを肝に銘じたいと思っています。

当店は忘年会などの宴会ができる店ではありませんので、12月も一部の週末を除いて席は
まだまだ空いております。好評の「新酒利き酒セット」も2種類に増えましたので、是非
お試しあれ。なお、狭い店につき、当日でも構いませんので1本お電話をいただけたら
助かります。

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