Monthly Archives: 8月 2011

9月の営業のお知らせ

30 8月 2011

勝手ながら9月10日(土)から13日(火)まで遅めの夏休みを取らせていただきます。また、4日(日)は
日本酒の会に出席のため17時からの営業となります。

したがいまして9月の店休日は、6日(火)、10日(土)、11日(日)、12日(月)、
13日(火)、20日(火)、26日(月)、27日(火)となります。どうぞ宜しくお願いいたします。

飲食店はネットとどう付き合うのでしょうか

22 8月 2011

以前勤めていた雑誌社を辞める少し前のことですが、「時代は変わったな」と痛感する体験をしました。ある記者会見の会場に赴いたところ、会見場の一番前の“一等地”に「ブロガー様御席」という貼り紙がしてあったのです。そこに集まったブロガーさんたちは皆ノートパソコンを持ち込み、会見の内容をその場で打ち込んでいました。写真も我々のようにカメラマンなど使わず自分で撮影しますから、リアルタイムでページを更新することも可能なわけです。

会見を開いた企業側にとっても、掲載まで時間がかかる既存メディアよりもスピードが段違いに速いうえに、基本的にはその企業や商品などに好意的なブロガーを集めることで、宣伝効果も高いというメリットがあるのでしょう。ネット時代ならではの変化なんだと納得しようとしましたが、何かもやもやした違和感のようなものを覚えました。

私のようにメディアに就職した人間は、新人時代から取材のやり方や文章の書き方などの訓練を受けます。中には取材先との距離の取り方といった言葉では説明しきれない微妙な心構えも叩き込まれます。取材先から無用な便宜供与を受けて癒着するようなことがあっては記者失格と見なされます。だからこそ中立的で客観的な記事が書けますし、時には相手に対して厳しいことも堂々と言えるわけです。

また、自分が書いた記事は少なくとも3〜4人の人間の目を通ってから印刷に回されます。それによって間違いや勘違い、一方的な思い込みは排除されます。もちろん客観性と良識をベースに記事を書かれているブロガーの方がほとんどだと思いますが、何のチェックも受けていない一次情報がそのまま流されることの怖さをぬぐい去ることはできないのです。

今さらこんな昔話を思い出したのは、同業者の方から「ネットで店の悪口を書かれて困っている」とか「ネット検索で来店されるお客から変な誤解や思い込みを押し付けられる」といった声をよく聞くようになったからです。正当な批判や意見なら許容できるものの、たまたま1回だけ来店した際に起こった出来事を針小棒大に書かれたり、店独特のローカルルールといったものに馴染めずに批判されるのが我慢できないというのです。

中にはネット上で電話番号を非公開にしたり、「店内では写真撮影禁止」「ネット掲載お断り」といった実力行使に動いた店もあります。一方では、自前のホームページなどを持たない店にとって貴重なPR手段と好意的に捉える店もありますから、安易にシロクロをつける話ではないのも確かです。当店に関しても多くの方がブログなどで好意的に紹介してくださり、それを見てご来店された方もたくさんいらっしゃいます。

そうした方々には感謝する一方、きちんとしたチェックを経ない有象無象の情報が錯綜するネットの怖さも感じています。例えば、断りもなく撮影されたと思われる料理写真以外に、我々の顔写真までもがネット上で公開されているのを見て、通常の取材ルールを逸脱しているケースが少なくないと思わざるを得ないのです。飲食店は社会的に開かれた空間ですから何を書かれても仕方ないと覚悟はしていますが、少なくとも一言声をかけていただけないものでしょうか。そのうえで聞かせていただく意見や批判は喜んでお受けします。

また、ネットを見て飲食店を探されるお客様には、くれぐれも情報の取捨選択や吟味を忘れないようにしてください。今の自分の立場を忘れてこんな生意気なことをあえて言うのは、自分が店を選んで客になる際に心がけていることでもあるからです。こうしてネットが店とお客の良好な関係を築く媒体になることを信じて付き合っていこうと思っています。