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1周年記念イベントは大盛況でした!

23 5月 2011

墨田区押上の地に「酒庵酔香」を開いてから1年。5月21日と22日の土日に感謝イベント
「角打ち酔香」を開催しました。座席を取り払い、立ち飲み形式でおまかせ酒肴と
厳選した日本酒を楽しんでいただこうという趣向です。

初日の土曜日は朝からよく晴れて気温もぐんぐん上昇。2人とも汗をかきながら開店準備を
急いでいましたが、ふと外を見てびっくり。1時間前くらいから外の縁台に座って開店を
待つお客の影が…。3時近くになると10人ほどの行列に膨らんだため、慌てて開店を
10分ほど早めました。

開店と同時に普段8席しかない店内は、20人以上のお客でぎっしりすし詰め状態に。
この1年間、危なっかしい店を支えていただいた皆様から口々にお祝いの言葉や品物
などをいただき、感謝の気持ちで胸が詰まりました。その後もひっきりなしにお客が訪れ、
中には入店を待ちきれずにお入りいただけなかった方もいらっしゃいました。
申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、店内の混雑にかまけてろくにご挨拶も
できなかったことをこの場を借りてお詫び申し上げます。

その間も店内は外の気温以上の熱気で包まれ、発泡酒の栓を開ける「ポン!」という
音で一斉に拍手が起こったりなどまさにお祭り状態。チャリティー企画として提供した
「店主の隠し酒」は、開店1時間ほどでほぼ完売。14種類ほど用意したお酒も次々に底を
つき始め、冷や汗をかきました。結局、閉店の夜10時近くまでこの状態が続き、2人とも
くたくたになりながらも普段とは違う立ち飲みのお客との距離の近い交流を楽しみました。

翌日曜日はあいにく昼頃から雨が降り始め、「今日は静かかな…」と高をくくっていたら
これが嬉しい誤算に。土曜日と変わらない混雑ぶりでした。日曜日らしく同業者や
蔵元さんたちのお顔もちらほら。ご近所にお住まいで計3回来ていただいた方も
いらっしゃるなど、結局2日間でのべ100人以上の方にご来店いただきました。

お帰りの際にお配りした「酔香」の焼き印入りどら焼きを用意して下さった常連のお客や、
この日が我々2人の結婚記念日を兼ねているのを知っている方からお花をいただいたりなど、
いろいろお気遣いいただき、感謝、感謝です。改めてこれだけ沢山のお客様に支えられてきた
幸運に、ただただ頭が下がる思いでした。

さすがに2日間の激戦を終えた後は2人とも体のあちこちが悲鳴を上げたため、定休日の
今日は行きつけのマッサージ店で念入りに体をほぐしてもらいました。連休で充分に
リフレッシュし、水曜日から新たな気持ちで2年目の営業に入ります。1年目は半分は
ご祝儀、本当の勝負は2年目以降だと思っていますので、今後も叱咤激励のほど
宜しくお願いいたします。

もうすぐ1周年。幸運なスタートに感謝です。

10 5月 2011

開店記念日の5月21日がもうすぐそこに迫ってきました。1年前のブログに「ヘレンケラーの
ようなスタートです」という文章を書きました。脱サラして始めようとする業種が
生産性の低い飲食業、扱う商品が衰退産業の日本酒、立地は 下町のシャッター商店街、
といった三重苦の環境の中でのスタートを覚悟しての発言でした。

いざ蓋を開けてみると、建設中のスカイツリー見物がブームになって各メディアが一斉に
特集を組み、当店もそのおこぼれにあずかって数多くの取材を受けました。飲酒人口が
減った日本酒も若い女性を中心にファン層がじわじわ増えていく兆しがあり、関東近県や
全国からわざわざ何時間も電車に乗って訪れるお客様もいらっしゃいました。

店の立地は駅から10分近く歩くうえに、夜は人通りが途絶えるシャッター商店街。飲食店を
やるうえでは悪立地の典型みたいな場所に、ご近所の人たちからも「何でこんな場所で
店を始めたの…」と同情交じりの質問をよく受けたものです。しかし「人の行く裏に道あり」
とはよく言ったもので、「こんなに日本酒を揃えている店はこのあたりに今までなかった」
と喜んでいただくようになりました。

さらに、近くにはカレーの「スパイスカフェ」、蕎麦と珈琲の「天真庵」、ワインバーの
「遠藤利三郎商店」などの錚々たる名店が居並び、その端くれに連ねさせていただいたのも
幸運でした。いわば“コバンザメ商法”の恩恵です(笑)。先日の大震災の影響も最小限に
とどまったのも、危なっかしい足取りの店を支えなくてはと思って通っていただいた
ご近所や 常連の方々のお陰です。心より感謝申し上げます。

個人的には「元飲食店経営雑誌の編集長の店」という経歴が「絶対失敗できない」という
見えないプレッシャーになっていたのも確かです。この商店街で失敗したら、自分に続いて
シャッターをこじ開けてこの地で商売を始めようとする人たちの挑戦心をくじくことに
なるなという勝手な使命感も感じていました。十間橋通り商店街が昔日の賑わいを取り戻す
きっかけになるよう、さらに頑張っていきたいと思っています。

生活や意識の面で変わったことを1つ。妻にもよく言われますが、最も変わったのは
金銭感覚です。サラリーマン時代は財布にお金がなくてもクレジットカードを使って
高額品などをばんばん買っていました。毎月の給料を使い切ってもボーナスがあるさ、
という感覚です。ところが今はカードをほんど使わなくなったばかりか、1円でも安い
ものを探して店を巡っています。有給休暇やボーナスなどなく、10円、100円を稼ぐことの
大変さが身に染みたからこその変化です。たまに安居酒屋で飲んでいると妻から
「前は高そうなレストランでごちそうしてくれたのに…」と皮肉を言われるようになり
ましたが(笑)。

そういえばこの1年、自分の身の回りの品物で新たに買ったものは店で着る藍染めの
シャツや下着くらいで、耐久消費財に至っては何も買っていません。それでも何の不満も
感じないのは、お金では買えない多くの財産を得たからです。そうした貴重な財産を
下さった方々に感謝の気持ちを込めて、5月21日(土)、22日(日)の両日に1周年
感謝イベントを 開催いたします。「感謝なのに立ち飲みか…」とお怒りにならず、
是非多くの方に足を運んでいただくことを願っています。