Monthly Archives: 8月 2010

周りでお店を始める人が急増中です

31 8月 2010

昨晩遅く、押上駅近くで「Fundo(フンド)」というバーをやっているブラジル生まれの
ディエゴが、大きなスイカを抱えてやってきました。築地の青果市場で働くディエゴは、
野菜や果物の専門家。「Fundo」では彼の豊富な知識を生かし、新鮮な野菜や果物をふんだんに
使った手作りメニューをウリにしています。

ディエゴが店を開いたのは今年の1月。“押上村”の新規開業組における我々の先輩でもあります。
スカイツリーの高さが延びるにつれ、周囲に新しい店が増えてきました。先日も十間橋の近くで
新しく寿司店を開業するという若い職人が挨拶に来られました。地元の不動産屋によると、
押上駅や業平橋駅周辺で店舗物件を探す人たちが急増し、物件確保が難しくなってきたとのこと。
スカイツリーの開業は1年半後とまだまだ先にも関わらず、その周辺は俄にかまびすしくなって
きたようです。

スカイツリーの周辺に限らず、最近知り合いの中で店をやりたいという人が増えてきました。
前の会社を一緒に辞めた中にも開業準備中の人間がいますし、飲み仲間が会社を辞めたり、
行きつけの店のスタッフが独立したりするケースが相次ぎ、ここ半年だけでも開業予備軍を含め
7〜8人ほどを数えます。店のお客様の中にも「実は私も店をやりたいと思っているんです…」と
切り出されることが多く、驚いています。

不況になると就職難もあって独立開業組が増えると言われますし、 将来や達成感の見えない仕事に
行き詰まりを感じているサラリーマンが逃げ場を求めているとしたら単純には喜べませんが、
自分の才覚と能力だけで勝負できる店舗経営に夢をかける同志の輪が広がるのは、やはり嬉しい
ものです。よちよち歩きを始めたばかりの私たちには何もアドバイスできることはありませんが、
飲食店経営に興味があるという方は四方山話でよければお付き合いしますので、どうぞ店に遊びに
来てください。

9月は11日(土)〜14日(火)まで遅い夏休みをいただき、地方のお酒や食材などを探しに
行ってきます。好評な鯨メニューに続いて秋メニューも鋭意研究中ですので、ご期待ください。

当店が『BRUTUS』に掲載されます

15 8月 2010

当店がマガジンハウス発行の『BRUTUS(ブルータス)』9月1日号(8月16日発売)に
掲載されます。

「東京の、東へ。」と題された特集記事の中で、十間橋界隈の個性的なお店と一緒に紹介してもらう
ことになりました、かつて雑誌メディアで働いていた私にとって、逆に雑誌から取材される立場に
なるのは、ちょっと複雑な思いが伴いました。と同時に、編集者やライター、カメラマンたちが
チームワークで1つの記事を作っていく様子を見て、懐かしい気持ちも蘇ったものです。 

特集そのものは、東京の文化的な重心が西から東へと移り始めている様子を、街歩きをしながら
丹念に拾ったもので、たまたま中野区から墨田区に移って商売を始めた自分にとっても心強い
メッセージになっています。篠山紀信が撮影した東京スカイツリーの写真も、晴天の絵ハガキ的な
構図とは一線を画すものになっています。 

先日ラジオを聞いていたところ、パーソナリティーの福山雅治が東京スカイツリーに言及し、
「今、若者に人気のある代官山や自由が丘も、昔はおしゃれな店が数軒点在しているだけだった」と、
街の盛衰や人気は時代によって大きく移り変わると指摘。時代の風向きが東京の「東」に
変わり始めていると語っていました。今をときめく「坂本龍馬」のご託宣だけに(笑)、
嬉しく聞きました。

当店にも、近所の長屋に住む若者たちが多く訪れるようになってきました。クリエイターや
若い女性たちもあえて不便な「長屋住まい」を選び、隣近所との濃密な人間関係を楽しむように
なっています。不景気なら不景気なりの生活の知恵が問われます。街の引力は人の引力。
人の流れが変われば街も変わります。これから5年、10年後が楽しみです。